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女性は紀人たちに気づき訊ねる。
「あの、あなた方は一体どなた様でしょうか?」
それに答えたのはグレイシーだった。
「あのね、この人たちは私を森の中で助けたくれたの」
「えっ!?森で何があったの?」
「うん、その事も含めて今日あったことを話したいから家に戻ろう」
「そうね。あの…よかったらあなた方もどうぞ」
紀人たちはその言葉に甘えることにし2人についていき、2人の家に入るのだった。
「狭くて汚いところですけど」
「ああ、いえ俺たちの事は気にせずに」
紀人たち3人はその辺に腰を下ろす。
それに続くように女性とグレイシーが並んで紀人たちの前に座る。
「あっ、私この娘の母親でレメーネと申します」
「「「母親!?」」」
「いやいや、お姉さんでしょ?」
圭介は聞き間違えではないかを確かめる。
「そんなお姉さんだなんて」
レメーネは恥ずかしそうにでもどこか嬉しそうにしていた。
「そ、そんな事よりあなた方は?」
「あっ、俺はノリトです。結婚してください。いえ、再婚しませんか」
「カズナリです。前のやつがバカですみません」
「ケイスケです。前の前のやつがスーパー南京虫以下ですみません」
レメーネとグレイシーはスーパー南京虫?と首を傾げるが、圭介が「こっちの話です」と言うと納得した。
そしてレメーネは紀人に告白され顔を真っ赤にする。グレイシーはそんな母を見て少し不機嫌そうな顔になる。
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