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『…私は君と一緒にいるわけにはいかない…
ごめん…ごめんな…』
貴方は私に言った…
私は始め何だかわからなかったけれど、気づいた…
『私と貴方では身分が違いすぎますもの…仕方ないの…』
そう彼に言った…
違う。本当は自分に言い聞かせていたの…
『嫌…離れたくない…
貴方以外の人など私にはいない。』
そう思う心を殺すように…
でも…涙は正直ね…
ぽろり ぽろり 流れるの…
私は…泣き虫ね……
『ここは…美しい景色だな…』
泣く私をなだめるように、貴方は言った…
『別れるのなら…
ここがいいね…』
涙声で私は言った…
降り続いている雪の中で…
貴方は私を抱きしめた…
『ごめん…ごめん…ごめんな…』
何度も何度も謝っていた貴方…
私 知ってるよ…
貴方が…泣いていたこと…
初めて泣いたね…
強がり屋さんの貴方が…
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