選ばれし者達

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乃本(のほん)町立乃本中学校の中学校の体育館に、約180名の生徒が集まっていた それだけなら、いつもの風景だろう 彼らが全員眠っているのと、壇上に立ち微笑む青年を除けば 「さぁ、始めようか」 そう言うと、青年はパチンと指を鳴らす 「ん…」 「うう…」 それと同時に、眠っていた生徒達が一度に目を覚ました 「あれ?なんで私学校に…?」 「オレ今日休むって言ったよな…?」 目を覚ました生徒達は口々に疑問を呟く どうやら、全員自らの意思でここに来た訳ではないようだ 「おはよう、乃本中学2年生の諸君!」 不意に聞こえた大きな声に、全員が思考を一時止めて声のした壇上に目を向ける そこには、マントとローブを纏った銀髪の青年が立っていた 「なんだアイツ…?」 「コスプレとかマジキモーい」 「でもかなりイケメンじゃない?」 壇上に立つ青年を見て、何人かの生徒がヒソヒソと話しはじめる 「僕の名前はサディス、君達の世界で言う“魔王”だ」
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