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受付に行くと、おっちゃん、もといアーサーが書類とにらめっこしていた。
「おっちゃん。部品箱出して。」
「カイ、受付ではオーナーと呼べと言ったろう。」
おっちゃん、あ、オーナーは書類からカイに視線を向け、低い声でそう言った。
「わりぃ、クセなんだよ。許して、オーナー。」
俺は軽く謝って、それより、部品箱!と急かすように頼んだ。
「はいはい。わかったよ。」
おっちゃんは書類をデスクに置くと、棚から1つ箱を取り出した。
「これでいいかい?」
「うん、それ!ありがとう、おっちゃん。」
「だから、オーナーと呼べと言っとるだろう。」
「あ…、まぁ、いいじゃん。じゃあ行ってくるな。」
「あ、ちょっと待て。」
作業所に戻ろうとした俺をおっちゃんが落ち着いた声で呼び止めた。
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