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二代は思う。この相手ならばいくらでも倒す手段はある
なら、もう一度速度を確かめたい
忠行や宗茂には通用しなかった
だが、自分の出来を確かめたい
その思いで
二代「―――参る!」
狙いは喜美の足だ
すくい上げるように払い、振り抜いた
二代「終わり申した」
だが
忠行「おい二代! まだ終わってないぞ?」
その言葉に後ろを振り向き
無傷で笑みを浮かべる喜美を見た
すると二代は、ややあってから、一つ頷いた
そしてやがて二つ目の頷きを作り、三つ目の頷きを会釈として
二代「まさか現実が嘘をつくとは」
喜美「クククそんな単純な結論出すために時間掛けないでよ。愚弟、アンタならこういうときどんな反応する? はい、見本!」
するとトーリは桶を手に
トーリ「ク、ふは、ふふは、おまえ可愛いなあ、濡れ濡れだぜ」
二代「………桶相手に異種族間恋愛すら越えた異物間恋愛とは……………随分先進的な弟御に御座るな」
喜美「フフフ、後で下水に叩き込んでやるわ。――で、そこ、本多・二代。今極東で最も冴えない女、アンタ、思った通りかなり駄目女ね。速度が泣くわよ?」
瞬間、二代は風と共に消えた
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