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十年前 武蔵
ホライゾンが死んで数ヶ月たったある日
一人の少年の叫びが響き渡っていた
「うおおおぉっっ!!!!」
一心不乱で岩を殴り続けるこの少年が幼き酒井・忠行だった
あの日
目の前で妹のように可愛がっていた幼馴染みホライゾンを失った忠行は数ヶ月間、この行いを繰り返していた
だが、ホライゾンを失って絶望して、自棄になって岩を殴り続けているわけではない
強くなりたい
誰かを護れる力が欲しい
全てを、何もかもから、誰をも護れる力を
忠行「はあ、はあ、まだだ。ダメだ………もっと」
地面に座り込み息を乱していた
すると後ろから
「忠行君!」
忠行「智ちゃん?」
声を掛けたのは幼き日の浅間・智だった
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