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正純「………そんなことが」
忠行の話に正純は驚いていた
浅間「だから、みんな喜美に頭が上がらないんです。トーリを向こうに行かせなかったから」
そして忠行を見て
浅間「だから忠行君は強くなったんです。戦えない二人の代わりに、戦いでしか救えない人達を救う為に」
その時、二代の雄叫びとも言える咆声が聞こえた
喜美の舞に二代の速度が追い付き、凌駕しつつあるのだ
直後、一際強い高音と、光の爆発にも似た火花が橋上で炸裂した
●
遂に蜻蛉切の切っ先が喜美の胸元に突き刺さる
胸元から赤い血玉が幾つか浮き、脹れ、こぼれていく
だが、喜美は笑っていた
喜美「なんで泣くように叫ばないの?」
上気した頬を緩め、目を弓に細め、首をすくめた
身をよじり、腕を前にすぼめて胸を持ち上げるようにして、胸元に溜まった血を舐めとった
更には胸に立つ穂先に舌を当て
喜美「ふふ………」
穂先が舌を浅く割った
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