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午後0:23分
新・東京都、六角ビル本社前
黒スーツに囲まれいつものように、六角交易グループ社長「六角一郎」は悠々と本社の正面玄関を出てきた
天候は雨
「狩り」には絶好のコンディションだ
本社ビルからおよそ200m離れたところにある六角専用駐車場に向かって黒服の一団が移動を始めた。
駐車場までは5分32秒前後で到着する
事前調査済みだ
駐車場までの道のりの途中にある細い路地に黒のレインコートを身にまとった少年が1人
これが俺
「準備できているか?」
耳に仕込んだ小型端末からの声で少し体がはねる
「突然無線開くのやめてもらっていいすか?びっくりするんで」
「それは申し訳ない、ターゲット到着までおよそ2分だ、「火」をつけるタイミングを間違えるなよ」
「、、了解で、あります」
部下と上司の会話にしてはいささかくだけているが、これが俺らのスタンスなのだ。
「雨はいいんだけどなあ、、タバコしけってねーかな、、」
少年は胸ポケットからタバコをとりだした。
BOXタイプのそれは「LARK・HYBRIED」
少年の相棒ともいえるものだ
「対象、あと30秒で接敵する。C・N(CODE NAME):ハイブリッド出番だ」
「あいよ、すぐ終わらせる。掃除屋の派遣の準備しとけ」
「わかった」
簡素な会話を終え、ハイブリッドと呼ばれた少年は愛用のタバコに火をつけた
吸い込んだ煙が肺を満たす
彼の体はそれに反応し、彼の思考を加速させた。
「おっと、忘れてたぜ」
そういうとつぶし忘れたメンソールカプセルを前歯で潰し、もう一服
彼の思考はさらに加速し、常人の約500倍にも増幅した
接敵まで5秒
彼は路地から体をだし、黒服の一人に肩を当てた。
「なんだ貴様ぁぁ!!、、、、」
5秒後、六角グループ社長、その取り巻きの黒服、誰一人生きているものはいなかった。
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