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「・・・」
昨日と同じように、蛍は川のほとりにいた。
美しく澄んだ川のほとりで、ぼんやりと川を眺める蛍。
蛍の周りは何故か・・・空気が違う。
触れてしまえば消えてしまいそうなほど儚く・・・美しい・・・
なんでこんなこと考えるんだろう
そんなことあるわけないのに・・・
声をかけてしまえば蛍が消えてしまいそうで、私は声をかけることができなかった。
「あっ!!清。おはよう。」
どれほど蛍を眺めていたのだろうか。
とてもとても長い時間だったような気もするし、一瞬のように短かった気もする。
「来てくれた。」
嬉しそうに微笑む蛍の顔を見てホッとする。
「そんなとこに立っていないでこっちにおいでよ。」
私は頷いて、蛍の隣に座った。
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