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「河野、25日って空いてるか?」
師走も半ばに入った頃、下校途中恋人である伊東聖にそう問いかけられた。
「25?…ああ」
冷たい風が吹きすさぶ中、俺、河野義宏は白い息を吐き出して答える。
もう幾日もすれば冬休みに入り、年が明ける。
伊東と出会って7ヶ月。
本当にあっという間だった。
当時は他人に興味がないこの俺が男と…なんて微塵も思ってはいなかったし、ここまで伊東にのめり込むとは思わなかった。
今でこそ笑って話せるけれど、本当に自分でも呆れるくらいに取り乱して伊東を困らせたこともあった。
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