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本人も慣れているのか、別段気にした風もない。
「そういうとこほんと意地が悪いっつか鬼だよなぁ、河野って」
まぁそんなとこも好きだけど。と、臆面もなく告白する伊東に恥ずかしくなり、バシッと肩をはたく。
「っ、こんなとこでなに言ってんだお前は!」
慌てて周囲を見回し聞かれていないことにホッとしつつ、ヘラヘラとだらしなく緩んでいる顔を睨み、声を潜めて怒鳴りつけた。
「やー、だって事実だし?」
そうだとしてもTPOを弁えろといつも思う。
ただでさえ男同士という世間一般から見れば異常な関係なのだから、もう少しオブラートに包むなり隠すなりして欲しい。
「クリスマスなんだから手ぇくらいは繋ぎたいなーとか思ったり思わなかったり思ったり?」
「アホか」
だけどさすがに口にするだけで、これ以上伊東も踏み込むことはしない。
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