裏切り未遂

21/28
前へ
/432ページ
次へ
その高遠君の拳を避けた国崎が、高遠君めがけて拳をふるう。 そこから2人の激しい攻守が始まった。 私はそれをただ見ることしか出来なくて、不甲斐ない気持ちが広がる。 時々頬を掠めたりする程度の高遠君に比べて、確実に相手の身体を攻撃している国崎。 「はっ…そんな程度、かよ!!」 余裕からか、そんな台詞を吐く国崎だが。 余裕からくる油断か。 一瞬、国崎の視線が横にそれる。 その一瞬を見逃さなかった高遠君は、その拳をすきの出来た国崎の顔面へ叩きこむ…かの様に見えた。
/432ページ

最初のコメントを投稿しよう!

618人が本棚に入れています
本棚に追加