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「あ~君が母さんの言ってた子なんだ。よろしくな!同い年なんだし敬語じゃなくて大丈夫だよ」
純は照れながらも少し安心した表情をみせている。
純「うん。秋人君も気をつかわないでね」
「つかわないし、君付けも無しでいいよ。それより、母さん俺の特徴言ってたの?どんな?」
純は少し笑いをこらえている様子だ。
純「やっぱり気になるよね、秋人君…あ、ごめん。秋人のお母さんが言うにはね。『秋人の特徴は身長175位の髪は耳位、顔はまあまあイケてはいる。多分探し疲れて駅の柱にもたれて独り言でも喋ってる奴。あとは…カバン持ってるわ』だって」
完全に読まれてるな俺。
「顔はまあまあイケてはいるって、なんか酷くない?」
純は笑っている。
純「大丈夫だよ。イケてるよ!」
なんか違うよな?なんかバカにされている気がするよ…。
「まあいいや。学校遅れてるから早く行こう。うるさい奴もいるからさ」
うるさいのは玲子だけだろうけど。
純は制服の入ったカバンを覗いて嬉しそうにしたが、すぐにまた俺へ謝ってきた。
純「なんかごめん。僕、制服持って無くって。本当は君の制服を先に準備するのが普通だよね」
「すぐ謝るのやめなよ、全然気にしてないからさ。それにその制服小さいし着れない」
純は顔を赤くしている。
純「確かに背は160位だけど…。多分伸びる!絶対伸びる!」
俺と純は笑い話をしながら学校へむかった。
駅構内をでて少し先に商店街がある。
そこから学校へ行く途中に警察官が慌しい表情で駅へむかうのを見た。
純「どうしたのかな?」
純が心配そうな顔をしているのもうなずける慌しさ。
「事件あったのかもな。俺達は学校、学校、俺達は学業が仕事だしさ」
純は学校へむかっている間も、ずっと心配そうな表情のままだった。
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