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-日本-
街路樹がいつになく綺麗だと思えばもう秋になる。
秋はいい季節だ、何故なら俺の名前に由縁のある季節だからだ。
確かこの街路樹の先に俺が転校する高校があるはず…。
あった!
結構立派な門構えだし、校門の先に立つ女子生徒の制服もなかなかだな。
女子生徒が近いてくる。
俺に近いてくるのはいいんだが、なかなか険しい表情なんだけど…。
女子生徒は俺の目の前まで来ると、険しい表情で俺を頭からつま先まで見ている。
女子生徒「すいませ~ん、何かうちの学校に用件でもお有りでしょうか?私は風紀委員の《伊藤 玲子(イトウ レイコ)》といいますが…ん~、あなた怪しいですね~他校の、しかもここら辺の学生服でもないの着て…しかも見かけない顏。通報しますよ?」
こいつ随分感じ悪いな、でも、通報とか勘弁な…なんもしてないしさ。
「明日から、俺この学校通うことになって…それで下見に、って言うか先生に挨拶しに…」
女子生徒はまだ疑惑の目で見ている。
??「玲子さ~ん!その人入れてあげて~!私が呼んだのよ~!」
遠くから声が聞こえる。
玲子「あっ!理事長~!」
理事長って確か俺が連絡受けた人か!
「助かった…」
玲子はこちらにまた振り返り険しい表情を浮かべている。
玲子「理事長のお客様ならどうぞ。私はまだ信用してないけど」
何を信用してないのだろうか…まあ、とりあえず学校には入れるようだな。
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