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「俺にはもう魅力が無いんだ、もう用済みなんだ」
何故か、そんな事を言いながら
心咲は、またソファーに塞ぎ込んでしまった。
「いや、魅力有りすぎて困るくらいだし
用済みって何?俺は心咲とヤる為に一緒に居る訳じゃないよ」
翔は、ハァと溜め息混じりに心咲の隣に腰を下ろす。
「俺は心咲が好きだから、心咲と一緒にいると何だか安心するし
心咲は俺のオアシスなの
ただ隣に居てくれて、俺を愛してくれているなら
俺は満足なんだけどな?」
そう言って、心咲の髪を撫でる翔。
「本当?」
心咲は、そう言うと
顔を上げて翔を見つめる。
「こんなセリフ冗談で言える訳ないだろ」
心咲の頬に伝った涙を、手で脱ぐってやりながら
苦笑する翔
「いや、翔なら冗談でも言えそうだ」
心咲は、不振そうに目を細める。
「信じてよ心咲、そうだケーキ買ってきたんだよ
だから早く風呂入って来て」
そう言う翔に
「はぐらかされた様だ」
心咲は、眉を寄せつつ立ち上がる。
風呂場に向かう様だ。
「誕生日おめでとう心咲」
そんな後ろ姿に
翔は、声をかけた。
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