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二年参り(翔×心咲)
二年参りに、地元の神社まで来た翔と心咲
神社の前に立ち、手を合わせる。
地域のこじんまりとした神社は、人気もなく
まさに二人っきりだった。
まぁ、少し先まで行けば
大きな神社も有るのだし
皆、そっちに行ったのだろう。
「心咲は何をお願いしたの?」
顔を上げた心咲に、問い掛ける翔
「人の願い事を聞くなんて野暮じゃないか?
だいたい、俺は願望じゃなく野望を伝えただけで…」
ムッとした様に、翔を睨む心咲
「そうなんだ、俺も心咲のやりたい事
手伝いたいなぁと思ったんだけど」
そう言って眉を寄せる翔。
「じゃあ、翔はなんてお願いしたんだよ」
心咲は、うつ向いたかと思うと
投げやりに翔に問い掛ける。
そんな心咲の表情は、暗くて良く解らず
翔は、顔を近づけながら
「そんなの決まってるだろ
これからの心咲の幸せと、雄大の出世だよ」
と、笑った。
「顔、近すぎだ!それに雄大は、お前に願われなくても大丈夫だよ」
そう言いながら、恥ずかしげに翔から顔を反らす心咲
だが、顔を近づけた翔には解る。
心咲は赤面していた。
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