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「仕事を任せて来たんだ。
大体、二十歳の息子がクリスマスに帰って来ると言うのも変だろ?
今日は彼女の所にでも行くんじゃないか?」
そう、ムスッと答えてしまう翔
「え?雄大に仕事押し付けて来たのか?
てか、いつ雄大に彼女が出来たんだ?」
そう、心配気に眉を寄せる心咲
翔は、そんな心咲を他所に靴を脱ぎ
中へ入る。
「あのな、雄大は自分で言い出したんだし
いちいち彼女が出来たからって話す訳ないだろ
そんな感じがするだけだよ
てか男かもね」
翔は、帰るなり雄大の事ばかり気にする心咲に恨めしく思ってしまう。
二人っきりのクリスマスなのに、浮かれていたのは自分だけ
「男って、なに怒ってるんだよ?夕食にするだろ?」
帰るなりキレ気味の翔に
心咲は、意味が解らず眉を寄せてしまう。
今日はクリスマスだし、自分の誕生日だし
早く帰って来てくれたのは嬉しいが
何故、翔はこんなに怒っているのだろう…
実は、結構ドキドキしながら帰りを待っていた心咲
自分が馬鹿らしくなってしまう
年甲斐もないよな…
軽く落ち込んでしまう心咲だが
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