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「そういえばさ。明日はクリスマスパーティーどこでするんだ?」
雨宿は、ん~? と首を傾げて、
「やっぱり煉馬くんの家じゃないかな?」
と言った。
やっぱり、というのは雨宿の家庭には少し複雑な事情があるのが理由である。
「だよな……。いや別に問題はないし大丈夫なんだけど」
「だけど……?」
あれだ。年頃の男女が一つ屋根の下、しかも狭い部屋の中で二人っきりとなると……。
「雨宿は大胆だな」
「え……?」
何を言っているのか分からないのだろう怪訝な顔をしてこちらを見つめる。
すぐに顔を信号機みたく赤らめた。
「違う違うっ! 私は別にそんな意味で言った訳じゃないよっ!」
必死に弁解をする雨宿。
どうしてこんなにも可愛いのだろうか。
「そんなに慌てなくても大丈夫だよ。雨宿はまだそこまでする勇気もないだろうしさ」
そもそも付き合って2週間の間にできたことと言えば手を繋いだくらいしかないのだ
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