第零話

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ど、どうしたんだろ……? 「俺は、夜宵桜、あんたの名は?」 「ふっ、藤咲凜音です」 「凜音、良い名だな」 そう言って、夜宵はふわり、と笑った…… 「あ、ありがとうございます」 「凜音、お前を俺の主と認めよう」 「えっ?」 「契約をしろ凜音」 「けい、や、く?」 「我の名は夜宵桜、藤咲凜音を主とする」 「…………ちょっ、えっ?」 「血を出せ」 「……」 「…………」 僕は、護衛用ナイフを取り出し、自分の指に切り傷をつける。 鈍い痛みが、走る。 「っ……これでいいですか?」 「すまない」 「…………」 「血印を結ぶ、俺の腕に血をつけろ」 「こ、こうですか?」 「ああ、先程から気になっていたのだが凜音は何故敬語で話す?」
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