プロローグ

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俺はジン。 魔界の住人。 魔王の一人娘、正当な王位継承者であるお嬢の付き人兼教育係兼用心棒兼見張り兼……めんどくせえ、とどのつまり何でも屋だ。 さて、毎度のことながらめんどくせえことになった。 「ったく、どこ行きやがった」 おっと、つい独り言まで出ちまった。 つまり、そう言うこと。 お嬢が消えた。 魔王に気付かれる前になんとか連れ戻さないと、後が怖え。 しかし、お嬢の失踪にはもう慣れたもの。 お嬢の部屋の異世界モニターの最終履歴にアクセスすれば――……、ほら、出た。 84インチの特大画面いっぱいに映し出されたのは、黒髪のイケメン。 軽く目眩を覚える。 今度は人間界か!! なんて惚れっぽい女なんだ。 尻拭いをするこっちの身にもなりやがれ!
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