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キロルは目をひん剥いてウルゴーの目を見た。
「ぼ、僕が!?」
「ああ、そうだ。せっかくの企画だからな、面白いほうがいいと思ってな。そうだ、他に何かいいアイデアはないか?」
「うぅぅん」
キロルは腕を組んで考え始めた。
それからすぐに口を開いた。
「どのプレゼントを誰に渡すか、決めた方がいいよね。もとの人に返しちゃったら意味ないでしょう?」
「ああ、そうか。いけねぇ、何も考えてなかったぜ。はっはっは!どの包みが何なわからなくなる前に整理するとしよう」
「……だいぶ包んじゃったね」
「……ああ」
二人の目の前には、せっせと包んだプレゼントが並んでいた。
「……おじさん、紙とペンを持ってきて。どの包みに何が入っているか、まだ覚えているから」
「お、おう。すごいなお前」
ウルゴーは羽ペンとインク、羊皮紙を急いで準備し、机に置いた。
「僕が部屋の隅から順番に名前を言いながら右に置いていくから、メモしていってね」
「よしきた」
「……紙の左端にそろえて縦に並べて書いてね。わかりやすいから」
「よ、よし」
13歳の子供にしてはずいぶんとしっかりとした奴だ。さすが、独りで生きてきたしぶとさがある。
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