章之二・ー後神ー

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 完全にこちらを誘っている勢いなので、階上にいるナニかか、もしくは別のモノが久々の獲物を罠にかけたいのだと思う。  危険と理解っているところに、自ら首を突っ込むのは馬鹿のする事だ。  とにもかくにも、上がらなければあの女性には会えない。  しばらく歩くと前方にぼんやりと、ナニかが薄ぼんやりと見えた。近寄って見ると、行く手を阻むように積み置かれた、ぼろぼろに汚れた段ボールの山があった。  ひたすらに闇が流れてくるその空間。段ボールの隙間からは何も伺えない。  むしろ覗き込み過ぎて、別のモノが視えたら嫌だと判断して仕方なく友人の方を振り向く。 「……なぁ。ちょっと、手を離すぞ」 「えっ……!? な、……何で」  友人が目をとじたまま狼狽える。……やっぱり怖いよな。絶対俺が傍にいるといっても、目をとじたままなのは、さすがに怖いよな、うん。
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