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「それで、眠らせてどうするの?」
まだ質問してくるのか、この女は。
……限界だな。面倒くさいからこいつも連れて行こう。気になる点もいくつかあるし、なにより能力見られちまったし……
「その質問には後で答えよう。悪いが、君にも一緒に来てもらう」
さっきみたいな時間のかかるやつじゃだめだ。体力は消費するけど、一番早い技で眠らせたほうがいい。警戒されたら、また面倒なことになるし。
「そんなの納得できない。それに、そんな簡単についていくわけないでしょ」
なんかいってるな。今集中してるから、何言ったかちゃんと聞こえなかった。……まあ、いいか。こいつを眠らせて任務は完了だ。
「”睡波”」
俺は手に波動をため、それをやつに放った。もちろん、やつは見えていない。
波動のいいところは目に見えないところだ。もちろん予備動作はあるが、それだけで見極められるような簡単な技じゃない。俺の知る限り、こいつを完全に避けられるのはアリスとリーダーぐらいだ。だからこの技には自信がある。本当ならこんな一般人に使うような技じゃないんだが、状況が状況だから仕方ない。……とりあえず後で謝っておくか。
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