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「……っ、ここはどこだ?」
見たことない部屋だ。……そうか、俺は連れてこられたのか。それに、あんまり記憶が定かじゃないな。……わかんないことばっかりだな。
「あ、目覚めた?」
誰だ?この女の子は。見た感じ俺よりは少し年下か、同い年ぐらいだろう。それにしても……
可愛いな…… 白い肌につぶらな瞳、どれをとっても完璧だ。この瞬間だけは、連れてこられてよかった。
「おかげさまで、最悪の目覚めです」
あえて皮肉っぽく返す。最初は冷たくしておいて、最後に優しくする。これで完璧。この女の子は俺に惚れるはず……
「すみません。レイさんに連れてこられたんですよね?あの人は少し乱暴なところがあるので。けがとかはされてませんか?」
なんて優しい子なんだ。性格も容姿も抜群、そしてあのクソ男は違って礼儀もしっかりしている。この世にこんな素晴らしい子がいるなんて、俺の見ていた世界はなんて小さかったんだ。
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