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”ドン” そう思った矢先、目の前に何かが落ちてきた。砂埃ではっきりとは見えないが、どうやら人間のようだ。立ち上がった姿を見ると背の高さは俺より少し高いくらい、細身の男だ。ていうかなんで落ちてくるんだよ……
「……お前が中村蒼か?」
……は? なんだこいつ、いきなり何言ってんだ。そもそも何で俺の名前知ってるんだ。俺はそんな簡単に自分の名前は教えないんだが。まずは相手が何者なのかを知る必要があるな……
「まず自分から名乗るのが礼儀だろ?俺の名前はそれから教えてやる。ほかにもいろいろ聞きたい事もあるんでな」
まずこの質問で相手の出方を見る。こいつが話せるやつかどうか、なによりも自分の身が危ないなら逃げないといけないしな。
それにしても、こいつは日本人じゃないな。髪は金髪だし、目の色も綺麗な青だ。おそらくヨーロッパのどっかから来たんだろうとは思うが、もしそうならなお更おかしい。俺は外国人に知り合いはいないし、外国に言った事もない。それに確証はないが、こいつの雰囲気は何か変だ。人間なのに人間じゃないような…… 不思議な感じだ。
「なるほど、確かにそうだな。失礼を許してくれ。俺の名前はレイ、出身はイギリス、身長185センチ、体重は70キロ。君の事は調べさせてもらった。が、その方法はいえない。……いや、まだ言えないというべきか。それと君が不思議に感じている事……”人間なのに人間じゃないような” あながち間違ってもいない。これも後で説明する。 ほかに聞きたい事は?」
…………聞きたい事は全部答えてくれちゃいましたよ。 こいつ人の心でも読めるのか…… それとも表情に出てたか?それにしてもそんなに簡単に分かるもんでもないよな。 まあでも、読まれたと認めるのも癪だからいくつか質問するか……
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