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「……そうだな。まず、どうして空から落ちてきたのか説明してもらおうかな。見た感じ人間みたいだけど、もし人間ならあの衝撃で落ちてきて無傷なわけないだろ?」
俺が見た感じ、ものすごい衝撃だった。実際アスファルトはへこんでるし、地響きもすごかった。人間なら耐えられるはずがない。
……でも、気になる点はまだある。確かにすごい音がしたはずなんだが、誰も外に出てこようとしない。まるでなにもなかったかのように。普通なら飛び出してきてもおかしくないレベルだぞ……
「なかなか洞察力に優れていると見て取れる。ただ、残念ながら私は人間だ。まあ、ただの人間ではないがな。……それと、そろそろこちらの質問にも答えてもらおうか。君の名前は中村蒼で間違いないな?」
自分のことはなるべく教えたくないんだけどな…… でも、こいつも自分のことをいくつか教えてくれたし、名前ぐらいは教えとくのが礼儀か……
「確かに、俺の名前は中村蒼だ。俺に何か用でもあるのか?」
俺の名前を知っていて、わざわざ俺の目の前に落ちてきたってことは何か目的があるんだろう。
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