「君が黒神めだかかい?」

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「何だ…君が黒神めだかかい?」 俺はソファーに座ってそう先程ぶん殴った女子に問う。 「そうだ。そういう貴様こそ夜野樹でよいのか?」 「間違いね。それにしても…」 どんだけ頑丈なんだ? 俺が異常(スキル)を使って全力で殴り飛ばしたってのにここまで無事なものか? 「それにしても……何だ?」 キョトンとした顔で俺に聞いてきた黒神。 「黒神は何で家に…しかも入学式の前日に来たんだ?」 今日は俺達の高校『箱庭学園』の入学式の一日前。 俺としてはいつも通りに今から異常(スキル)のコントロールをしようとしたんだが。 「お父様曰わく、今日から同級生に会っときなさいと言われたのだ。 お父様と樹のお母様は私の知り合いだから手厚くもてなしてもらえるだろうと言われたが…まさかあそこまでとは」 あれ?何か俺やっちゃダメなことしたと思ったら案外喜ばれちゃった? というか、下の名前…。 「じゃあ…もてなしてやる。 今から…そうだな…デパートにでも行くか?」 俺の言葉を聞いて黒神は首を傾げて一言。 「ふむ…デパートとは何だ?」 「ゴブフォッ!?」 思わず飲んでた野菜ジュース吹いちまった。 「…行けばわかる。じゃあ着替えるか…」 俺が部屋に行くと黒神も俺の部屋についてくる…ん? 「黒神…何でついてくる?」 「ついていってはいけないのか?」 普通だろうよ…常識的に考えて。 とりあえず黒神には珍しい物として牧場の朝ヨーグルトを渡してリビングに待っていてもらう。 にしても…黒神は私服のセンスがいいな。 黒のGパンにベージュのコート。 元々の美貌も相俟ってかなり可愛い。 俺も服装に気を使うか…。 とりあえず青のGパンに暗めな灰色のタンクトップを着て上から黒の革ジャンを羽織る。 「待たせたな…って、何やってんだ?」 階段を降りリビングに戻ればヨーグルトが顔にかかった黒神が。 どんな食べ方したんだよ…。 「すまん…この紙のスプーンの使い方がわからなかったのだ」 「こうして折り曲げるんだ…ったく」 ティッシュを取り黒神の顔に付いたヨーグルトを取ってやる。 ヨーグルトだからな?確かにエロく見えたがヨーグルトだからな?
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