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黒神の世話をしてると、
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コエヲカラシテサケンダ
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携帯の着メロが鳴った。電話の着メロなので直ぐに通話ボタンを押して黒神から離れた。
「『ヤッホー樹ちゃん?元気かい?』」
「球磨っちじゃん。どうかしたの?」
「『今、エロ本買いに行ってるんだけどさ。』
『巨乳ものとカラーものはどっちが良いと思う?』」
巨乳ものかカラーもの…な。チラリと黒神の胸を見てしまう。黒神は誰からの電話かわからなそうにジーッと俺の顔を見てる。
「カラーものじゃね?」
「『あ、うん。わかった。』
『ありがとう樹ちゃん』
『流石、エロ本マイスターだね』」
「誉めてないぞ」
そう言って球磨っちからの電話を切る。
「誰からの電話だ?」
「黒神はそこまで俺に関わっちまうのか?」
「そう考えればそうだな…では、樹よ。デパートに早く連れて行ってくれないか?」
母さんと違って物わかりがよくて助かる。てか…母さんはどこ行った?
「樹君!!」
「ああ母さん……えっ!?」
振り向いたら赤い髪のどう見ても小学生がコート着てはしゃいでた。うん…母さんだ。
「着いてって「駄目」…まだ言い終わってないよ…」
「樹よ。連れて行っても良いではないか」
「母さんは今日、学芸会だろ?」
「そうそう良ければ見に来てね…って違うから!!」
ナイスノリツッコミだな。
「じゃあ、行くか」
「うむ」
後ろで「樹君!?」とか聞こえるけど僕は悪くない。
他愛ない話をすること20分。何でも揃ってる『夜野デパート』に付いた。デパート名のツッコミは一切受けないからな。
「ほう…ここがデパートとやらか…。面白そうな場所だ」
「気に入って貰えて何よりだ。まずは一階の店に行くぞ」
そう言ってデパートに入った。今回は何処から行くか…。まず幼なじみと会わなきゃいいんだが…。
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