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「ここが服屋だ。
と言っても…お前が興味を持ちそうなのは無いと思うg「おおおお!?これがデパートというものか!?」…前言撤回」
キャピキャピと騒ぐ黒神。家の経営の会社でよかった…。従業員、全員知り合いだしね。
「夜樹っち?」
俺をこんな呼び方するのは一人しか知らねーや。
「よう、幸神(サイノカミ)」
目の前にいたのは白いボロボロのダボダボのTシャツを着た巡音ルカ。
俺の幼なじみの幸神瑠花(サイノカミ ルカ)。
変な名前で名字だけだと運がよさそうだがとても運が悪い。箱庭学園に入学した。
「もう…瑠花でいいのに。照れちゃって///」
ちなみに残念ながら許嫁。運が悪く自分の父の会社が倒産して、運が悪く交通事故で両親が死に、自分だけが生き残った。運が悪いから俺はいいのだが俺達から離れて仕送りだけ貰っている。
「今日は何しに来たんだ?」
「ご飯買いに来たんだけど…」
だけど?嫌な予感しかしないんだが…。
「財布盗まれちった☆」
「なんだと!?」
いつの間にか戻ってきた黒神が幸神の言葉に怒っていた。
いつの間に戻って来たんだよ。
「そのものは私が確実に捕まえてみせよう?貴様、名は何という?」
「幸神瑠花だけど…」
「よし、樹!!
必ず幸神さんの財布を盗んだものを見つけるぞ!!」
そんな力まなくても…。てか幸神はさん付けなのな。別に気にしてないけど。
まあ…『異常(スキル)の内の一つ』を使うか。
「幸神…異常(スキル)を使うから教えてくれ
『性別と服装は?』」
「男の人で黒のジャケットでニット帽、マスク、サングラスを付けてたよ」
「おい、樹。それで一体何が…というか異常(スキル)とは何だ?」
「黙ってろ。『全て下らねえカス(オールフール)』ここにある1立方メートルの空気をこの街にいる『男で、黒いジャケットの、ニット帽を被り、サングラスをかけ、マスクを付け、瑠花に関わった奴』と一対一で等価交換する」
その瞬間、俺の右手には変な男が捕まえられる。
俺の異常(スキル)の一つ。『全て下らねえカス(オールフール)』はどんなものも一対一で等価交換するスキル。
例えば一個の石ころを百個の金塊に換えることの出来るスキル。
今回みたいのは詳しく絞らないといけないが…。
「?」
「えっ!?はっ!?なあっ!?」
黒神と犯人はかなり驚いてる。当然か。
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