2658人が本棚に入れています
本棚に追加
急に恐縮がっている上内に、雅美は当惑していました。
「あの……刑事さん。
別に何か隠してる訳ではないんです。
京子のことも……私個人の意見でいいのなら、京子は人を殺せるような子ではありません。
小さな動物の命も尊く思える、優しくて思いやり深い子なんです。
けれど、それは私の主観ですから……それを口にしたところで何の根拠にもならないと思いまして…… 」
「そんな事はありませんよ。
本質を見極められなければ犯人は捜し出せません。
雅美さんは京子さんの本質を見極めているのですから、その考えは大事にした方がいいです。
私も雅美さんの本音を聞けて、とても参考になりました」
上内は、にっこりと微笑んで見せました。
最初のコメントを投稿しよう!