五つ目の姫人形

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「うん。 最初は痛んで歩くのも辛かったけれど…… きっと、温泉が良かったんだと思う。 今朝起きたら、見違えるように痛みがひいていたの」 雅美はアツシを振り返って、ちょっと足を持ち上げて見せました。 「まあ、それなら良かったよ、うん。 俺も足は腫れがひいてきたし、もう松葉杖なしで歩かなくちゃ駄目だよな。 骨折してる訳でもないのに……情けないよ」 「無理したら、駄目よ! アツシの怪我は打撲と捻挫と、それにその傷はかなり深くまで裂けていたんだもの。 無理して酷くなったら、また入院よ。 私の打撲と一緒に考えないで」 雅美の心配そうな視線にアツシは顔を赤らめました。 「分かった、分かった。 無理しない程度に動かすよ。 浅羽も、しっかり前向いて上れよ。 落ちてきたら、俺は支えられないからな」
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