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君に決して知られてはならない。
僕のこのどす黒く醜い想いを──。
君はクラス一の遊び人。小さい頃から秀才だ真面目だと言われ続けた僕とは真逆の存在。だからこそ僕は君に無性に惹かれてしまう。
白い肌、陽に透ける茶髪。人の心の奥底を完全に見透かすような切れ長の眸に、濡れて挑発的な薄い唇。柔らかそうな耳朶に孔いた校則違反のピアスが光る。
もし、万が一でも絶対にそんなことはあり得ないけれど、それでももし、その唇から毀れる甘い声で囁かれたら、僕はきっとそれだけでイッてしまいそうだよ。
そんな綺麗な君の周りはいつも派手な取り巻きでいっぱい。君はその中心に君臨して、惜しげもなくその蕩けるような極上の笑顔を皆に振りまいて。
ああ、その笑顔、一瞬でいいから僕の為にだけ見せて欲しい。僕以外の誰かにその笑顔を晒すなんて絶対に許せないよ。
お願いだから僕に気付いて。よそ見しないで僕だけを見て。
吹き抜ける風が君の香りを運んでくる。僕の知らない君の香り。
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