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君は隣にいる彼女を片手で抱き寄せ、頬に軽くキスをする。まるで僕の存在なんかどうでもいいとばかりに平然と。君からのキスを受けた彼女はまるで猫みたいに甘えてる。呆然と突っ立って何も出来ないでいる僕を見て面白がっているのか、あの女、さらに見せつけるように君にディープキスを仕掛けてる。
ああ……お願いだから君も嬉しそうにそれに応えないで。なんで君の隣にいるのが僕じゃないんだろう。幸せそうな彼女の顏を見て、僕の中に黒くて醜い感情がふつふつと湧きあがる。
「じゃあな、委員長」
何も無かったような爽やかな笑顏で君は僕の脇を通り過ぎてゆく。ふわっと香る君の香り。シンプルなデザインのシルバーのピアスがきらりと僕の瞳に映った。
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