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その足で向かったのは、何と警視総監室。
何の躊躇いもなく軽くノックし、相手の返事も待たずに中に入った。
「お久しぶりです、警視総監。」
「依頼書は読んでくれたか?」
「はい、受けましょう。その代わりに条件が一個。」
「何だ?」
「俺を捜査一課に移動させて下さい。」
警視総監は目を丸くした。
0課の人間が捜査一課へ。
馬鹿げているにも程がある。
だが彼は追い討ちをかけるように
『捜査一課への移動を認めてくれないのなら、今後一切、依頼は受けません。』
と言い放った。
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