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帰り道、誰かが隠れている。
そんな気配がする。
「ねぇ、君って最近噂の暗殺者?」
透き通るような高めの声。
ビルの上に空の様な色の髪をしたミツアミの少女(きっと歳はそんなにかわらないだろう)が雲の間から覗いた月明かりに照らされていた。
「ソンナコト…キイテドウスル…」
訝しげな目で見ているとそいつはビルの上から軽々と飛び降りた。
「良かったー。やっと見つけた!!ブラックさんに聞いたところに居ないんだもん…」
ブラックと言う名前は間違いなく自分の上司だ。じゃあ、こいつは誰だ?
「あ、私は奈津。奈良県のなに津軽のつって書いて奈津。君は?」
「…………ギギ」
「そっか!!ギギか!!よろしくね!!」
そう言って抱きついてくる。
ちょっと待て、こいつベストの下
何も着てない。
慌てるが奴自身はまったくにもって気にしてない様子。
あの上司…何て奴を寄越したんだ!!
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