雨の日と水色の

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何故か奈津と行動を共にするようになって1ヶ月が経つ。 一緒に居て分かった事は何かしらでちょっかいを掛けてくる事とこいつの作る飯がいつもの栄養食品より美味いということ。 今日の様な休みの日にはいつも武器の手入れをするオレの傍でこちらを眺めていたり…もしくはちょっかいを掛けてくる。 そう、今のように。 「ねー。ギギー、暇だねー」 オレの髪の毛を弄びながら奈津が言う。 暇なら来なければ良いのに。 「たまには仕事以外で二人で出掛けようよー。ブラックさんみたいにさー」 そう言えば、あの上司はちょくちょく恋人と出掛けるため報告が出来ないことがある。 出掛けるのは何も言わないがそれ以前に報告書だけでも受け取って行ってくれ。 「聞いてる?」 「!!」 目の前にあった奈津の顔に一瞬フリーズする。しかし奴はそれを気にする様子もなくニコニコと笑いながら 「ね!!一緒に買い物に行こうよ!!今日の晩御飯のおかずの材料とか買いにさ!!」 ずいっと近づいてくる顔に後退りしながらも晩御飯の材料さえない事実に仕方なく、買い物に行く事にした。
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