うわさの永井さん

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「……お願いだから頷いてよ。……幸せにするから。」 最後の方は少しだけ声が震えた。 なんだかヘタレ男のするプロポーズのようで笑える。 「きっとしばらく忘れられないと思うんだ……高岡くんは、それでも良いの?」 「良いよ。そんなの、全然良い」 君がいるならなんでも良いなんて、所詮子供の戯言なんだろうけど。 「……じゃあ私を、高岡くんの彼女にしてください」 今まで見た中で、一番素敵な笑顔で彼女は微笑む。 それだけで良いと思った。 幸せに出来るとか出来ないとか、重要なのはそんなたかが子供の陳腐なプライドじゃなくて。 守りたいのは永井さんの笑顔で、それだけで充分だ。 「…喜んで」 さぁ、恋をはじめよう。 例えば今日、晴れた日の屋上で。 -end- image=468517989.jpg
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