繋がり

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 車はパティスリー・ロランの駐車場に着いた。  勇二は車内で待つように言ったが、自分も一緒に行くと聞かない和弥に仕方なく折れた。  店内には客が数人いたが、特に不審人物と思われる者は居なかった。  それでも、勇二は用心しつつ、和弥の傍に守るように立っていた。  「あ!勇二!!これこれ!」  目当ての商品を見つけた和弥は勇二の袖口を引っ張った。  ショーケースの前、キラキラした瞳でチーズケーキを見つめる和弥を見て、思わず笑ってしまった。  勇二は、店員に声を掛けて、ニューヨークチーズケーキを注文した。
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