繋がり

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 店員達が盛り上がっていると、カフェスペースから2人の男が会計に来た。  「ご馳走様。会計してくれる?」  慌ててレジに向かった店員に質問をしてきた。  「さっきの高校生、知り合い?」  「え?ああ…知り合いではないです。」  「綺麗な子達だったね。よく来るの?」  「いえ…。」  あまりにも2人の事を聞いてくるこの男に、少し警戒をすると、男は少し微笑んだ。  「実は今日こちらに着いたところでね。また日曜には地元に帰るんだよ。  地元の友達にイケメン高校生を見たって自慢したくてね。  さすがに都会はイケメンが多いんだね。」  「そうなんですか。でも、あれだけ綺麗な子達は、こっちでも そんなにお目にかかれないですよ。」  そう言うと、男におつりを渡した。  「ありがとうございました。」  店員が挨拶をすると、男はにこやかに「ご馳走様。美味しかったよ。」と言い、店を出て行った。
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