繋がり

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 書斎をノックしてみたが、返事がなく居ないようだった。  この時間だと まだ会社の方にいるのかもしれない。  仕方なく、父の部屋を訪ねた。  勇二の父、正二も 同じく屋敷内に部屋をあてがわれていて、真弥の世話をするときには、この部屋を控室として使用していた。  ノックをすると、中から返事があり、扉を開いて中に入った。  「ああ、勇二か。」  「ただいま帰りました。」  正二は椅子に座り、何か書類に目を通していた。  「真弥様は まだ仕事先ですか?」  「ああ。6時には帰宅される予定だよ。」  「そうですか。」  勇二も父の向かい側の椅子に座ると、正二は書類から目を離し、勇二の方を見た。
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