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1話 僕の日常
コツコツコツコツ
そんな、僕の無機質な足音が響き渡る。
僕は今、学校の階段を上っている。
そして、4階に着くと僕が在籍している教室の3年B組に向かう。
現在の時刻は8時4分。
授業開始まで、まだまだ時間はある。
ガラリと木でできた教室の扉を開け教室に入る。
まだ、教室には7人ほどしか居ない。
そして、僕は彼らに向かって大きな声でーー
「おはよっ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ーーと言う・
だが、その言葉に反応してくれる奴は誰も居ない。
別に無視されているわけじゃない。
彼らは僕に気がつかないだけなのだ。
また、気づかれなかった・・・・・・。
「はぁ・・」
僕は肩を落とし席に着く。
そして、いつも通り1人きりで本を読んでいるといつの間にか来ていた教師がHRを始めていた。
しかし、そんな言葉は僕にとってはどうでもいい事だ。
僕は多分このままずっと気づかれずに中学生活を送って行くのだから。
今、あの教師が話しているのは今度ある僕達の卒業式の事についてらしい。
・・・・・・・・まあ、僕の名が呼ばれる事は無いだろうけど。
そんな事を考えながら僕の中学時代という大切な青春は過ぎていくのだった。
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