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カイリの脳裏には、冷装領団との戦闘後に病院で交わした弟ナミトとの会話が過ぎる
「爆雷神の使い手が"赤い雷"を出す方法はあるか?」
「いきなり何言うんだ姉貴?!亜雷神でなければ使えるわけがない…身体の作りが雷神技のみを体得する作りではなくなるからな」
身体の仕組みでは雷神技を扱う器官と爆神技を扱う器官の両立は可能だが、両立させた状態でどちらかを最高水準には持っていけない
爆雷神のカイリはどちらの能力も最高点には到達できないのだ
「なぜ爆神技なんて取り入れた?亜雷神のままの方が姉貴は上のレベルに行けてた」
「親の教えに……従いたくなかったんだよ。お前も知ってて聞いてるだろ?」
「最高点に行けなくとも……闘い方でのし上がる」
カイリの揺るがない意志を感じているナミトは、それ以上の事は言わなかった
「だが、移動速度なら亜雷神に肉薄出来るはずだ」
「!?」
バリバリッ
次の瞬間カイリは姿を消す、地面に置いた雷刀と共に
「ブライトライト!!」
「はやっ……」
よろけたマムシはフラフラと前へ進み出す
「そこはトラップがある……気をつけるんだな」
カッ
地雷を踏んだマムシは地面に背をつけて倒れる
「亜雷神は雷と同等の速度を出せるが、私には雷鳴の速度が限界だった…これより雷鳴が貴様を討つ!!」
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