過去との対峙

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「貴様…見かけに寄らず頭に血が昇るとかえって冷静になるタイプか?」 「まぁな…怒りが最高に達すると頭の中が吹き飛んだようにスッキリするよ」 (罠を張っても無駄……直接爆撃を叩き込む!) ビッ 次に現れると右手には朱色の塊が 「エクスプロージョン!!」 スッ… カイリの爆撃をギリギリで避けると、刀を振りかぶる その瞬間、マムシは冷静な顔付きから鬼の形相へと変わっていた ズバァン!! 力強く脇を斬られると血飛沫が上がる 「ぐあっ!」 そのままカイリを蹴り飛ばす 今までとは違った力の篭った斬撃で、傷も相当深いようで中々起き上がらない 「本気で斬ったんだ…恐らく出血多量で死ぬぞ」 「くっ……」 倒れるカイリに近づくと、介錯してやろうと言わんばかりに首元に刀を突きつける 「確かに…出血し過ぎた…。だが、諦める理由にはならないな」 「残念だ…」 フッ 振り下ろされた刀を爆破による砂塵で切り抜ける 砂塵はしばらく消えそうにない 「爆妖の衣」 ボォ… 爆妖の衣を纏った状態で雷刀を握る すると、雷刀にも朱色のオーラが纏われる 「目眩しか……これしき何も変わらんぞ」 ダッ! 砂塵の中のマムシ目掛けて走り出す (微かな布の掠れる音…地を踏む音…異様な気配…こいつただ真っ直ぐ突っ込んできてるだけか?)
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