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クリスマスなんて、プレゼントを貰える子供と胸くそ悪いほど着飾った金持ちくらいしか楽しみじゃないわ。
そこにいる私の雇い主と同じ。
「ジュリア?ツリーの飾りが足りないわよ!すぐとってきて!」
チッ
舌打ちは心の中で。今したら私は売り飛ばされるか路頭に迷うかどっちか。
ここはこのクソババアお好みの柔らかい作り笑顔。
「はい只今!」
小走りで広い屋敷の端っこに向かう。大体、飾りなんてあれで十分じゃない。自分と同じようにゴテゴテにしないと気が済まないのかしら。
まったく、生地の薄い黒のワンピース一枚の私に分けて欲しいわ。
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