2人が本棚に入れています
本棚に追加
「…ふう、今日はこれで終わりね…」
飾りつけ、プレゼントの発注、掃除洗濯、今晩のディナーの手伝い。そして雇い主のベッドメイク。最後のゴミ処理を終え、真冬の寒い外で夜空を仰ぐ。
空はとっても綺麗。なのにこの高級住宅街は着飾った貴族によるクリスマスバカップルのたまり場、まるでゴミ箱みたい
…あの星みたいに自由になれたら私もクリスマスを楽しめるのかしら。
毎日同じ作業に加えて明日のクリスマスに向けての準備、思わず愚痴が声に出る。
「あーあ、やってらんないわクリスマスなんて。」
ふと地上に目を戻す。ゴミ置き場から離れたとこにある一本の大きなクリスマスツリー。
その下には貴族の子供が何人か集まっていた。
こんな寒い日に迷子かしら、親もバカねぇ。ちゃんと見張ってなさいよ。
最初のコメントを投稿しよう!