第一話「存在確認」

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キーンコーンカーンコーン -----一の司(いちのつかさ)高校----- 体育教師の伊島宗治郎が担任を受け持っている一の司高校3年3組ではすでにもう朝礼が始まっていた 「そんじゃあ出席とるぞー。相川」 「はい」 「芦沢」 「あい」 1人1人名前を点呼され、返事をする が 「えー早田(ソウダ)。早田ー。早田貴也(タカヤ)ー。なんだ、また遅刻か。っていうか進級初日で遅刻てなんやねん。相変わらずだな。」 「僕います。」 さっきまで空席だった席にいつのまにか早田貴也が座っていた。 「いや、遅刻には変わりないから」 伊島がすばやく突っ込む 朝礼も終わり、一旦休憩時間に入った。 「なぁなぁ、ニュース観たかタカヤン」 話しかけてきたのは前の席の奥寺勝(オクデラマサル)。早田貴也とは三年間クラスが一緒で、親友?のような存在である。 「だから今更になってタカヤンとかやめろよ。ニュース?んなもん興味ねーよ。」 貴也はあしらうかのように適当に受け流した。 「いいだろ別にー。バカ、ニュースほど面白いもんねーよ。」 「よくねーわ。だいたい俺あんましテレビ観ないし。で、ニュースがどうしたんだよ。」 そう貴也が聞くと、椅子ごと貴也に向き直した。 「またここら辺で立てこもりテロがあったらしいぜ…」 「あー、確かに昨日夕方くらいサイレンすげー鳴ってたもんな。」 貴也はバッグから授業道具を出しながら答えた。
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