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キーンコーンカーンコーン
-----一の司(いちのつかさ)高校-----
体育教師の伊島宗治郎が担任を受け持っている一の司高校3年3組ではすでにもう朝礼が始まっていた
「そんじゃあ出席とるぞー。相川」
「はい」
「芦沢」
「あい」
1人1人名前を点呼され、返事をする
が
「えー早田(ソウダ)。早田ー。早田貴也(タカヤ)ー。なんだ、また遅刻か。っていうか進級初日で遅刻てなんやねん。相変わらずだな。」
「僕います。」
さっきまで空席だった席にいつのまにか早田貴也が座っていた。
「いや、遅刻には変わりないから」
伊島がすばやく突っ込む
朝礼も終わり、一旦休憩時間に入った。
「なぁなぁ、ニュース観たかタカヤン」
話しかけてきたのは前の席の奥寺勝(オクデラマサル)。早田貴也とは三年間クラスが一緒で、親友?のような存在である。
「だから今更になってタカヤンとかやめろよ。ニュース?んなもん興味ねーよ。」
貴也はあしらうかのように適当に受け流した。
「いいだろ別にー。バカ、ニュースほど面白いもんねーよ。」
「よくねーわ。だいたい俺あんましテレビ観ないし。で、ニュースがどうしたんだよ。」
そう貴也が聞くと、椅子ごと貴也に向き直した。
「またここら辺で立てこもりテロがあったらしいぜ…」
「あー、確かに昨日夕方くらいサイレンすげー鳴ってたもんな。」
貴也はバッグから授業道具を出しながら答えた。
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