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「先ずは、シュラウスの知りたい事から聞いてくれ」
「なら、魔王補佐官がどんな仕事かを教えてくれ」
「解った。・・・魔王補佐官とは、次期魔王が皇魂門から生まれる時に抱いてる石が、魔王補佐官となる魔族の原形で、その名の通り魔王を補佐する事が仕事だ。
ただ、魔王補佐官は魔族としてはかなり特殊で、ありとあらゆる魔法や、膨大な歴史などの知識を生まれながらに持っている。
魔王と共に成長し、幼少期には教育係としても働くんだ」
「って事はお前もか。でも、最初は石の状態なら、いつ人型になるんだ?」
「気になるところはそこかよ。ま、人型になるのは出て来てから一年以内だな」
「ふぅん・・・。あ、前魔王が倒された時、魔王補佐官が生きていたら、その魔王補佐官はどうなるんだ?重複して任に就くのか?」
「いや・・・」
若干言葉を濁らせ、ラボスは目を伏せる。
「魔王が倒されると、魔王補佐官は如何なる状態であっても、消えるんだ。・・・直接的な言い方をすれば、魔王と同時に死ぬ」
「つまり、魔王と魔王補佐官は運命共同体か」
「そういう事になるな」
お前と運命共同体は大変そうだ。
そう呟いてラボスは失笑した。
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