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「・・・・・・・・・」
「ヒッティーは魔族化した。ああああの目の前でな。そして宣戦布告した。
『魔族を救う為に魔王となる』
そしてその時のヒッティーの魔力は、通常の魔族の力を超えていた。絶望の深さが、呪ったモノの大きさが、魔力となったからだ。
人間を救う為に魔族を退治する者と、魔族を救う為に人間を退治するモノ。
かつて親友だった者達が、今に続く争いの種を作り出した。
まぁ、今では何の為に戦ってるのかすらも判らなくなってるけどな」
「それは感じてる。だけど、それが生きてるモノ達の性なんだろうな」
「欲の無い生き物はまずいないだろうしな」
「あ、一つ気になった事があるけど、いいか?」
「ああ」
「皇魂門・・・魔王を生み出す門。最初の魔王が人間から転じたものなら、その門はいつからあったんだ?」
「最初の魔王が自らの魂を篭めて造ったものだと言われてるな。志を継ぐ、優秀な魂と魔力を持つ者を選別する力がある。過去の魔王の魂から転生した魔王もいるくらいだしな」
「最初の魔王は転生しないのか?」
「・・・してる、かも知れないけど、よく解らない事の方が多いからな・・・悪いが、この質問には答えられない」
「物知りのお前でもか。仕方ないな。なら、次の質問をしてもいいか?」
「あぁ」
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