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「ふーん、って・・・。お前から聞いてきた事だろうが」
「理由が普通過ぎてつまんねー」
「だったら、どんな理由が良かったんだよ?」
「んー・・・。例えば、魔王を人間界でシェフに育て上げるとか?」
「ねぇよ!絶対ねぇ!!てか面白くもねぇ!」
「デスヨネー」
「解ってて言ってるのかよ・・・。俺はどこでコイツの育て方を間違えたのか教えてくれ・・・」
ラボスはガックリと膝をつき、有らぬ方向を見てぶつぶつと何事かを呟きだす。
が、シュラウスには欠片程も関係のない事である。
「あ、次の質問いいか?」
「俺の状態は無視か!?」
「魔王にも修行期間的なものがあるのか?」
「お前には思い遣りの欠片も存在してないのか?」
「質問に答えろ」
「会話のベースボールをしたのは初めてだ」
「・・・・・・」
「え、何を構えてるんだ?」
「伝説の勇者の遺物の一つ、音射の剣だが何か?」
因みに、音射の剣は、戦いの時こそ立派な拵えの剣だが、普段はタクトに横棒が一つ付き、ちょっと綺麗な装飾がしてあるなー。くらいの地味な物である。
「いや、地味じゃねぇだろ!!」
「・・・ラボス、いきなりどうした?」
「あ、いや、何でもない・・・。それより質問の答えだよな」
「ああ」
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