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「何で次の魔王を・・・!ってかどうやって!?つか何で育てろと!?確かに将来大物だけど!!」
「・・・いつか判るさ。ああ、目の前が暗くなってきた・・・。迷惑を掛け続けた人生だが、こうも大勢に囲まれて死ねるとは、私も幸せものだ・・・」
「死ぬなー!物凄くデカイ爆弾を置いたまま死ぬなー!」
「ああ、母さん、そこにいる・・・のか?息子が今すぐいく、ぞ・・・」
「アルバレムー!!何かいい感じの台詞を言って死ぬなー!」
村の男の一人が崩れ落ちるアルバレムの身体を支える。
既に息はなかった。
「・・・お前の母親は、存命だ」
村の人々が泣き出す。
偉業を成し遂げた勇者がこの世を去ったことより、勇者の最期が可哀相なくらいキマらなかったことに。
だから泣き止むのも早く、その後も冷静だった。
「おしじゃあ葬式の用意を始めろよー。うん、そっちの男衆は業者の手配を頼む。女達は必要な下準備しろー。出来るだけ豪華に!そして安く!頼んだぞ!!」
「「「「「はい!!」」」」」
てな事があってから16年後から、この物語は始まる。
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